1 包括的アセスメントとは
こんにちは、ぽぷら事業所の公認心理師です。強み(ストロングス)を見出すための手立てを解説します。
包括的アセスメントとは、「利用者の状況を多角的に理解するために行われる評価」です。心理的な側面だけでなく、生活状況、社会的な関係、医療や発達歴、その方の強み(得意としていること、継続していること)や人的・社会的資源など、様々な側面から情報を収集し、分析します
公認心理師によるアセスメント内容
インフォーマルアセスメント(6ケ月ごと)
・ぽぷら事業所独自のフォーマットを活用
(様々な側面から情報を収集、分析と仮説)
フォーマルアセスメント(利用契約時~任意)
・標準化された質問法(MSPAを活用)
・標準化された観察法(BWAP2を活用)
・成人知能検査(WAIS-Ⅳ)※いずれも費用はかかりません
様々な側面からのアプローチ
心理的な側面:
認知機能、感情、性格特性、ストレス反応、精神症状など、心理検査や面談を通して把握します
社会的な側面:
家族関係、所属しているコミュニティ、社会参加の状況、利用できる社会資源などを把握します
生活状況:
日常生活の自立度、経済状況、住環境などを把握します
福祉的な側面:
利用している福祉サービス、制度の活用状況、ニーズなどを把握します
発達的な側面:
生育歴、発達の過程、過去の経験などが現在の状態にどのように影響しているかを理解します
身体的な側面:
健康状態、運動能力などが心理的な状態や生活に与える影響を考慮します
強みと資源:
その方が持っている能力、才能、興味関心、人的・物的資源などを把握し、支援に活かします
2 支援プラン
アセスメントの結果に基づき、利用者の特性やニーズ(生活プランや就労スタイル)、課題を明確にし、支援計画の作成や見直しに役立てます。
3 包括的な支援へ
多角的な視点からのアセスメント(インフォーマルアセスメント)と標準化されたアセスメントツールの活用(フォーマルアセスメント)は、利用者が抱える課題等の根本原因をより深く理解し、その方に合った効果的な支援計画を立てる上で非常に重要です。
表面的に見えている問題だけでなく、その背景にある複雑な要因を考慮することで、より個別化された、包括的な支援が可能になります。